AGA都市伝説「帽子をかぶるとハゲる」って本当?

日本人の成人男性3人に1人がAGAであると言われているため、男性の薄毛の原因のほとんどがAGAが原因といっても過言ではないのでしょう。いわゆる若ハゲもAGAが原因のことが多いとその原因がわかっているので、早めに治療を開始することで薄毛の進行をストップし、若い頃のようなボリューミ-な髪に戻れる可能性が高いです。しかしAGAに関してまだまだ正しく理解されていないことが多いようで、年々研究されています。

AGAについて正しく理解していないと、自分が行っている治療が本当に正しいのかを把握できません。またまことしやかに囁かれているAGAや薄毛にまつわる都市伝説にも惑わされてしまう事でしょう。

例えば「朝シャンはハゲる」や「ワカメを食べるとハゲない」、「帽子をかぶっているとハゲる」など、嘘でも本当でも思えてしまうようなことも、AGAがどんな症状で、どんな仕組みなのかが理解できていればわかると思います。

今回は「帽子をかぶるとハゲる」のか、AGAとの関係性を確認していきましょう。

「帽子をかぶるとハゲる」の真偽のラインを見極める

まず、「帽子をかぶってハゲる」に科学的根拠は発表されていません。もし仮にAGAと関係があると発表されていれば、紀元前4千年から続く帽子の歴史は、今世紀にまで続くことなく途絶えていることでしょう。

ではなぜ「帽子をかぶるとハゲになる」なんて言われるようになったのでしょうか。項目別で解説していきたいと思います。

【帽子をかぶるとハゲる真偽】頭部が蒸れて頭皮環境が悪化するのは本当

頭部を気にしている人はお洒落目的もかねて帽子をかぶっている人は多いでしょう。帽子をかぶればそれだけ空気がこもってしまいます。「分泌された汗の発散が悪く、皮脂の細菌が大量に繁殖し、ニキビや炎症、かゆみの原因になってしまう。」というのが帽子をかぶるとハゲてしまう根拠としてあげられるのでしょう。

まず頭皮環境の話ですが、こちらについては確かに、汗を長時間放置し続ければ頭皮にとって悪環境になってしまい、菌が繁殖して炎症やかゆみの原因を引き起こす可能性はあり得ます。しかしだからと言って「帽子をかぶるとハゲる」とまではいきません。同じ原理が言えるのであれば、私達が四六時中履いている下着でも同じことが言えるではないでしょうか。数時間おきに帽子を取って喚起をすれば問題ないでしょう。

また、これだけではAGAと関係性があるとは言えません。

【帽子をかぶるとハゲる真偽】AGAの進行を早めるのは嘘

また帽子をかぶることで、AGAの進行を早めしまうということも言われていますが、これについてははっきりと否定できます。なぜならAGAの原因は帽子による頭皮環境の悪化ではなく、男性ホルモンが原因でおこる病気だからです。(詳細:AGAとは?原因や仕組み、男性ホルモンと薄毛の関連性を解説

体内で生成された男性ホルモン(テストステロン)が全身をくまなく巡り、頭部の毛乳頭細胞に到達し、5α還元酵素(5αリダクターゼ)結合することで、ジヒドロテストステロン(DHT)という別のホルモンに変換されます。

毛乳頭細胞中の核内にあるアンドロゲン受容体(アンドロゲンレセプター)とジヒドロテストステロン(DHT)が結合することで、ヘアサイクル(髪の毛の生え代わり)に対して短い期間(短命)で生え変わる様にシグナルを伝達することで、ヘアサイクルが短命化していくのです。

この動きが髪が生え変わる度に行われるので、髪の毛の毛根がどんどん縮小されていってしまいます。最後には産毛のような細い髪の毛しか生えてこなくなり、髪の毛の生え変わり回数が上限を迎え、髪の毛が生えてこない毛穴になるのです。

【帽子をかぶるとハゲる真偽】ハゲる原因は「牽引性脱毛症」の可能性が高い

AGAの進行は早めることはありませんが、長時間同じ方向に髪の毛を押さえつけてしまうことで、「牽引性脱毛症」を引き起こす可能性があります。

「牽引性脱毛症」は分け目や結び目が薄毛になり、地肌が目立ってきます。また、前髪が後退し、おでこが広くなります。髪をまとめると引っ張られるため、痛みを感じるようになることです。女性でいうなればポニーテールなどの結び方を常日頃からしている人が、髪の毛をほどくと頭皮に痛みが走るのもこれの一種です。

帽子をかぶることのメリット

帽子をかぶってもAGAになったりAGAの進行が早まったりしないことが分かった上で、帽子のメリットを頭皮の事を考えながら見ていきましょう。

帽子のメリット① 紫外線を防止する

紫外線や汚れは、放置すると頭皮の皮脂が菌を繁殖する栄養にしてしまい、頭皮の環境が悪化してしまいます。しかしだからと言って日中ずっと帽子をかぶったままにするのではなく、こまめな喚起が必要です。

また紫外線により、頭皮が日焼けするとヤケドと同じように熱を持ちます。熱を持った皮膚は水分が蒸発し、ケアをせずにそのまま何もせずに放っておけば、どんどん皮膚の水分がなくなり乾燥していくのです。そうすると、頭皮の乾燥は頭皮を守るバリア機能が低下し、かゆみやフケといった様々な炎症やトラブルの原因につながります。

帽子のメリット② 暑さや寒さから守ってくれる

寒いときにマフラーをするように、顔への日差しを遮るように、帽子は寒さや熱さを緩和する役割があります。

夏は余計な汗を出さないように体調管理をすることで、冬は頭皮が縮こまらないようにさせることです。特に冬は寒さで頭皮に流れる毛細血管をはじめとする血流が悪くなってしまいます。そうなると毛髪に栄養が届かなくなっていってしまい、毛髪が栄養不足になってしまうでしょう。

帽子のメリット③ 乾燥を防いでくれる

頭皮は感想を防ごうとして皮脂を分泌します。乾燥をしていると、頭皮は潤そうとして過剰に皮脂を分泌してしまい、それが細菌の繁殖を促してしまい、においの元や頭皮環境の悪化につながってしまうという事です。

乾燥が続くと角質層が剥がれやすくなり、白くて細かい「乾性のフケ」が目立つようになります。帽子をかぶることで外気に触れることなく頭皮をカバーできるので、頭皮から余分な皮脂を出すことを心配しなくてもよくなりますね。

帽子を使うにあたっての注意点

紫外線や乾燥などから頭皮を守るために夏場や冬場に帽子をかぶるのは大賛成ですが、毎日同じ帽子を使い続けると汗や汚れが付着してダニが発生することがあります。

紫外線から頭皮を守るために帽子をかぶるのであれば、毎日同じ帽子を使わない、汗や汚れがついたらすぐに洗濯をして清潔に保つなど、帽子の状態を清潔に保つのはもちろん、頭に汗をかいたらその都度拭くなど頭皮も清潔にすることを徹底しましょう。

それと帽子のサイズも問題、ゆったりしたサイズならいいですが、ぴったりとしたサイズでは頭を締め付けて発毛に必要な栄養素が頭皮の毛細血管に届かずに血行不良になってしまい、発毛に適さない頭皮環境になってしまうのです。
また、ぴったりとしたタイプの帽子では1回ならまだしも毎日何回も着脱するとなるとその際に摩擦力がかかってしまい、結果的にかなりのダメージなるので、かぶるならやはりゆったりしたサイズの帽子を選ぶことです。

まとめ

前述したように、帽子をかぶることでAGAの進行を早めてしまうという事は関係ありません。AGAとの直接的な関係はないですが、帽子をかぶることは薄毛を進行させる可能性もありえます。

AGAの原因は、抜け毛ホルモンとも呼ばれるDHTが増えすぎることで、髪が生えては抜けるというサイクルを乱してしまうことです。それにより皮脂の分泌を過剰にし、徐々に薄毛が進行していくのが直接的な原因になります。AGAの治療法としても、抜け毛ホルモンのDHTを抑える成分と頭皮の血行を促進して発毛を促す成分のダブルの処方となるのです。

帽子をかぶっていて抜け毛が進行しても、それは帽子をかぶるという行為でAGAになったのではなく、帽子を正しくかぶっていなかったことで頭皮環境が悪化したことが原因で抜け毛が増えたわけなので、AGAだからと言って帽子をかぶるのはやめたほうがいいというわけはないのです。かぶる際は頭皮も帽子も清潔に保つために、帽子はこまめに洗濯をし、汗をかいたと思ったらすぐに拭くことを実践すれば、強い紫外線や外部刺激から頭皮を守ってくれるのです。

年がら年中帽子をかぶることで頭皮が蒸れてしまい、髪が生える土台の頭皮が健康でなくなってしまうため、髪は元気に生えてこられなくなるのです。頭皮を健やかに保つのが育毛の基本なのですが、一日中帽子をかぶりっぱなしでは、その頭皮が蒸れてしまって雑菌が繁殖しやすい状態になり、頭皮の状態を健やかには保てなくなり、結果的に雑菌が繁殖しやすくなるのです。もちろん頭皮が乾燥し過ぎるのも大問題ですが、だからと言って蒸れ過ぎはいけません。

また、帽子をかぶることで髪の毛を長時間押さえつけてしまい、「牽引性脱毛症」になってしまい、髪の毛の分け目や押さえつけていた、または結んでいた箇所の地肌が目立ち始めてしまいます。

このように帽子をかぶることとAGAとの因果関係は直接的にはなく、正しく帽子をかぶれないことで頭皮環境が悪化、それによっていわゆるハゲが進行する可能性は否定できないという事実がありますが、正しくかぶることで頭皮にダメージを与える夏場の強い刺激などから頭皮を守って抜け毛を防ぎ、薄毛の進行を阻止するとても優秀なファッションアイテムとも言えるのです。